エリオ アルターレ バローロ [2017]
Elio Altare Barolo17
タイプ | 赤ワイン |
産地 | イイタリア/ピエモンテ/バローロ |
品種 | ネッビオーロ100% |
容量 | 750ml |
単一畑の考え方が広まる以前のバローロの伝統であった様々な畑のブドウをアッサンブラージュすることでバランスさせるクラシックスタイルのバローロです。ラ モッラ、カスティリオーネ ファレット、バローロ、セッラルンガのブドウを使い他のバローロと同じバリックで24ヶ月(30%新樽)熟成
カスティリオーネ ファレット、ラ モッラ、ノヴェッロからなる代表的なブレンドバローロ、エリオアルターレ2017。
2017について
確実に言えるし、この年の最大の関心事は収穫が早かった事。エリオ・アルターレのバローロでの長い歴史の中でも最も早い収穫になりました。驚いています。ドルチェットは 8 月の第 2 週には色々な造り手の収穫が始まりました。8 月の前半ですよ…。クレイジーな事です。このヴィンテージについてのアルマゲドンのようなコメントにもかかわらず、葡萄は良くて健康的でした。2017 年は傑出し
たヴィンテージであり、長い間記憶に残るヴィンテージでした。ブドウは成長期に完璧に熟し、収穫時にしなければならなかった唯一のことは、美しく健康的な葡萄を選ぶことでした。 ワインは、特別リッチでジューシー、また心地よいワインです。
バローロ2017について
春から非常に暑かったので芽吹きが早かった。芽吹きは幾つかの畑で不揃いで数が減ってしまった。そして 4 月18 日には霜によって若い芽は大きな被害を受けてしまった。同じ頃、バルバレスコでは雹害が酷かった。あまり良くないスタートでした。夏は暑く乾燥し、ネッビオーロは多少、水分ストレスに苦しみましたが、私達の畑では、それほど大きな問題にはなりませんでした。ヴェレゾンは 6 月の初めで例年通り。収穫はドルチェットが 8 月 25 日に始まりました。通常であれば、アルネイスが収穫されるタイミングです。信じられませんでした。この異常なまでの暑さと乾燥は危険な事のように聞こえるかもしれませんが、反対を考えれば雨、カビ、ミルデュー、腐敗ですから、それに比べれば大したことありません。但し、毎日畑に出て葡萄を強すぎる太陽と乾燥から守る為に葉をコントロールする等、細かい作業に追われました。ワインは 2016 年ほど力強くなく、開いていて柔らかいものです。少し 2015 年に似ているかもしれませんが、そこまで躍動感のあるワインではないと、当初は感じていました。しかし、熟成と共に馴染み、要素が統合されていくと逆にフレッシュさが出てきました。最終的に、今感じるのはしかりとした骨格と魅惑的な雰囲気。誘惑してくるようなワインです。フランスには「グルグル」と言う表現がありますよね?軽く飲みやすい、あれ。一気に飲めちゃうような心地よさ。2017 年はバローロにとってのグルグルです。軽快でシームレス。飲み心地が良くて飲み進んでしまう!でも、気を付けて下さい。しっかりアルコールはあるんですから
自然派より自然な造り
エリオ・アルターレはモダン・バローロに括られがちです。それイコール自然でないようなイメージさえ持たれてしまいます。カリフォルニアやオーストラリアのような灌漑もありの新しいワイン造りの世界に括られがち。実際は全く違います。勿論、感慨は禁止ですし、畑では 1980 年代から化学肥料を禁止して有機栽培を導入しています。今ではビオディナミでさえ使われている銅もほとんど使いません。そして、僕個人的には一番重要だと思うのは「酵母」です。自然なワイン造りで最も重要なのは野生酵母での発酵だと思います。培養酵母を足せば安定はしますが、その年の個性は半減し、毎年同じような均一化が進みます。スローワインガイドを開くと各作り手の紹介項目に酵母の欄があります。例えば、古典派と言われる造り手でも培養酵母を使用していることが解ります。培養酵母が悪ではありませんが、エリオ・アルターレはモダンと括られながらも、実は自然をリスペクトしたワイン造りが行われている事を知って欲しい!バリックや短いマセラシオンと野生酵母での自然なワイン造りは別の話なんです。